親子スキンシップ
先日はお子さんのための精油のブレンドをご希望のお客様をお迎えしました。この日の岐阜県土岐市エリアは朝からの豪雨で警報となり学校が休校のため急遽予定変更でお母様と息子さん、娘さんの親子3人でお見えになりました。
お子様の好みの香りを中心に体へのアプローチを考慮しながら精油をチョイスしていきます。中学生と高校生のお二人は少し肌が弱いとの事。部活動で疲れた身体の不調などのケアに使いたい精油も多々あり、その香りも気に入っていただけたのですが、肌の事も考慮して慎重に組み立てます。
慎重になる理由は沢山あります。それは大人子供ともに言える事ですが、とくに身体の小さいお子さんの場合、病院でのお薬が子供の量で処方されるように、精油も同様に濃度は低めに設定します。多ければ多いほど良いという考え方は根拠も何もないと思います。
極端な例で言うと、昔目にした海外で作られている農作物の話題。農薬が多ければ多いほど効く、成長ホルモン剤が多ければ多いほど大きくなるとどんどん添加されているニュースがありましたが、そうではない事は素人目でもわかります。精油は農薬やホルモン剤ではありませんが、作用する事を考えると使い方には十分に注意したいものです。
細胞レベルにまで働きかける分子レベルの精油の作用は、高濃度で多ければその細胞膜すら破壊する力を持っているとも言われていますし、親油性である精油が血液脳関門を通りやすく、脂質に富んだ中枢神経にも親和性が強い事を考えると、今後成長していくお子さんの脳や細胞の事、安易な提案はできませんので自然と慎重になります(参考図書:香りの謎/鳥居鎮夫)
ブレンドされた精油は原液で各10滴ずつ。ご自宅でホホバオイルでまずは0.5%で希釈してパッチテストの後トリートメントオイルとして使用していただきます。様子を見ながらボディ1%でのご使用も可能です。ほんのちょっと?と思われますが、毎日のケアでお使いいただくのであればこの位の濃度で十分かと思います。
日々高濃度の精油を繰り返し使う事は今は良くても、今後どんな支障がでてくるかはわかりません。自己責任原則のアロマテラピーは何かあっても誰の責任でもなく、自分自身の責任になってしまいますので、そのあたりは十分に注意して信頼できる知識を身につけられる事をオススメします。
色々書くとNARDって怖いと思われるかもしれませんが(笑)一番怖いのは無知な事だと思っています。逆を言えば知らない強さというもありますが、何事も経験しないとわからないこと、「知ってたらやらなかったわ」という事はアロマに限らず人生においてもよくある事だと思います。使い方やその方法を知っておくだけの事なので怖くもなんともないです。本当に怖いのはなんだろう?って思っちゃいます。
ということで、話しが硬い方向に行ってしまいましたが
選ばれたそれぞれの精油をお母さんがブレンドして小瓶にボトリングしているのを見て「僕もやってみたい!」とお兄ちゃんがボトリングに挑戦!1滴1滴緊張しながら慎重にブレンドしました
妹さんはシトラス調の香りにローズをブレンドした香り。甘さの中に優しさと優雅さのあるなかなの贅沢なブレンド。お兄ちゃんはラベンダー・スーパーをメインにハーバル調にスッとした香りのブレンドが出来上がりました。精油は1滴からお分けしているのでお子様が高価なローズを選ばれても安心です(笑)
朝の雨が嘘のように晴れ、午後からの柔らかな日差しと、揺れる木々の葉音に精油の香りが重なったのか、最初は緊張で表情がこわばっていたお子さんたちも「なんか眠くなっちゃう」とリラックスして少しウトウトされたり、「とても落ち着く部屋ですね」とお母様からのお言葉も嬉しかったです。
とてもステキなご家族でした
私も楽しい時間を過ごせました
そして、後日ご報告いただきました
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毎日トリートメントしています
とてもいい感じです
私も一緒に癒やされています
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ブレンドした精油と共に、心地よい時間があること、とても嬉しく思います。
皮脳同根、そして何よりもお母様からのオールハンドのトリートメントはお子様にとって何よりの安心と信頼のあるスキンシップとなると思います