天使だったのかもしれない
前回の続き
メンズ二人が車を押す
彼女は自分の車のハンドルを握る
私は反対側で指示を出す
人力が押す
アクセルを踏む
前輪は氷の上を滑る
人力が押す
アクセルを踏む
前輪は氷の上を滑る
私は心の中で車に話しかける
頑張ってここから出よう
そんな言葉を無視して
車体は前にも進まず
逆に滑るばかり
????
さっきまで氣づかなかったけど
冷静に現状を見ると
逆方向
車体を回転させる
十分なスペースがある
しかも
車体は登るより
下に行きたがっている
”抗わず”が正解なのでは?
ということで
ハマっている後輪を軸に
下りにハンドルを切った方が
滑るにまかせて
車体の重さでタイヤも抜けて
そのまま帰れるし
一石二鳥じゃない?
と提案したら
夫の「バックして回転しよう」という提案も入った
その瞬間
私の脳裏に[リスク]のイメージ
予想以上に車体滑ってガードレール突き破って転落したら?
車に乗っている子どもたちは大丈夫?
提案と同時に浮上するリスク回避グセが
不安と恐れを呼び寄せる
その瞬間
夫が「それは無いから大丈夫」とサポートに入る
そして、私がハッとする
その瞬間に言葉を変える選択をして
そうだ!と氣づき
呼び寄せかけたデータを遮断する
あ!ここで変えなきゃ
氣を入れ替える
「大丈夫!上手くいくよ!」笑顔で応える
その瞬間にパラレルシフトした
「上手くいく”扉”を開けた」
本当にそんな感じだった
車体は少しずつ
確実に向かいたい方向に回転して
ハマっていた後輪も
ガリガリと抜けた
本当にめちゃくちゃ簡単に
本当にめちゃくちゃ短時間に
あっけなく解決してしまった
車を動かす間も
「めっちゃいい感じ!」
「めっちゃ動いてる!」
「めっちゃ大丈夫!」
「もう、抜けてる!」
そんな言葉を車と彼女に向かって発していた
エネルギーの選択
エネルギーの切り替え
エネルギーのシャットアウト
シフトしていく感覚
こんな感じに使えばいいんだ
と体感した瞬間だった
みんなが一安心の笑顔に溢れる
力技ではなくて知恵
無抵抗で最大の力を発揮するのは
まるで合気道の原理のようだった
皆がホッとして彼女を見送っていたら
数メーター先で車が止まり
彼女が降りてきたから
3人で[またやらかしたのか?]と
めちゃくちゃギョッとしてたら
両手を大きく振って
「ありがとうございました〜」と叫んでいた
しかし、彼女。。。
本当に何も考えていない
無邪気な子供のままで
タロットカードの0のような
良くも悪くもFool-Childだった
いろんな見方ができる
今回の出来事は
私の世界線では
用意されていた演劇舞台セットだったなと
あんな、誰にも出会わない場所で
あんな彼女に出逢う確立は必然で
それはパラレルシフトの方法と
ネガのエネルギーを打ち消し
ポジのエネルギーを選択し
抵抗せずに信じて委ねていく
体験型の宇宙試験だったのだろうと
さらに
彼女くらいの勢いで生きていても
なんとかなるんだよね
なんとかしてくれる人がいるんだよね
という楽観的な行動力と明るさ
という学び
だってさ
帰り道を下ったら
5分もしない場所に
めちゃくちゃ広い広場があって
なんでここでUターンしようって
思わないんだよ!って
めちゃくちゃ突っ込みたくなったもん
アイスバーンの峠道に
ポツンと置かれたベビーカーも
相当な事件性を醸し出していたのに
「なんか目印を置いとかないとと思って」という
彼女のその発想も憎めず
思い出すと[クスッ]と笑えてくる出来事
事の深刻さを感じさせない
ツッコミどころ満載の不思議な彼女は
私のために役割を担ってくれた
天使だったのかもしれないなと思ったのでした